なりそびれた

2005年9月29日 笑い
昨日すごいモンを目撃した。
思い出すだけでも笑える。



昨日の21時過ぎくらいに、電車に乗って帰ってた時の出来事。


最初は、いつものように静かな車内で、俺もいつものように音楽聞きながら英語の勉強していた。
途中で人がたくさん降りる駅があり、そこで車内はさらに空き、さらに静かになるところなのだが、昨日は違った。

俺のイヤホンは、今流行の耳の中にすっぽり入れるタイプのもので、普通の人の声なんて全然聞こえないのだが、その駅を過ぎてからなぜか人の声が聞こえる。
男の声。

はじめは、
(おいおい、電車の中でそんなにでかい声で話すなんて、デリカシーのないヤツがいるな)
程度にしか思ってなかったのだが、あまりにも声が大きくて音楽が聞こえないため、
(一体どいつだよ!!)
と思い、イヤホンを外して回りを見回してみた。

どうやら、そのデリカシーのないヤツというのは中年のおじさんっぽい人で、たしか青っぽい帽子をかぶってたと思う。
で、イヤホンを外して聞こえてきた言葉が、

「いやー、縄張りってのはほんとに便利だよね!
俺の縄張りってさ、桜上水あたりなんだけどさ、やっぱさ、そこらへんだと俺の縄張りなわけじゃない?
だからさー、桜上水の駅なんかでちょっとワルそうな中学生と目が合ってもさ、ヤツら俺の縄張りなもんだから何も言ってこないわけ。
ね?
分かる?この便利さ」



・・・一体このオヤジは誰と喋ってるんだろうと思って観察してみたら、誰もそいつと目を合わせようとしない
しかも、そのオヤジはせかせか歩きながら大声で喋ってるもんだから、俺はピンときたね。



こいつは日記のネタになるべくしてこの電車に乗ってきたのだと!


(どうでもいいけど、お前の縄張り(桜上水)って公認なのかよ!!)
などと心の中でツッコんでいると、いつの間にかそのオヤジ、俺のすぐ近くまで移動してきていた


そして、そのオヤジの演説(笑)は続く。


「いや〜それにしても日本ってバカだよね!
アメリカの言いなりなんだからさ!
まさにアメリカの犬って感じだよね!
っていうかアメリカにはもう誰も逆らえないわけじゃない?
国連ですらアメリカにはお手上げだよね、まったく」



ここでオヤジの視線がおもむろに下を向く。
その視線の先には仕事帰りっぽいお姉さん(下を向いて携帯いじり中)。


「そういえばさ、日本人ってバカだよねぇ〜ホントに。
もーいつでもどこでもケータイ!コレきたぁ!
ほんとにウケるよ〜ケータイいじってる人見てると。
例えばさ、ケータイいじりながら車にひかれたヤツとか見るとね〜〜もう・・うひゃっひゃっひゃ!
お前バカかってね・・うひゃっひゃっひゃ!
そんなさー、ケータイ見てて車見てませんでしたってなったらさー、ひかれた上に前方不注意で賠償金請求されちゃうよ?
お姉さん、聞いてる?
下ばっか見てないでさ、俺の話ちゃんと聞いてってばぁ。
ね?いい?聞いて?ね?
ケータイなんていじってる場合じゃないよ、まじでさ。」



そこで丁度開くドア。
そのお姉さんは電車から降りる(逃げるために降りたのか、元々そこで降りるつもりだったのかは定かではない)。

(ふー、変なヤツに目つけられて災難でしたな、お姉さん)

と心の中で安堵したのも束の間、そのオヤジ、お姉さんを追って電車から降りやがった!
(これも、お姉さんを追って降りたのか、元々そこで降りるつもりだったのかは定かではない)

んで、お姉さんを追いかけながらまだ大声で言ってるわけ。

「ちょ、ちょっとお姉さんったらさ!
ケータイいじってる場合じゃないんだってば!
ちょっと待てよ、オイ!・・・」



・・・・・


ご愁傷さまです。



そして、車内は再び静けさを取り戻し、俺もイヤホンを耳に当てて再び音楽を聞き始める。

そしてしばらくしてふと気づく。


(さっきのって、まさに電車男になれるチャンスだったんじゃん!?)

昨日の日記にも電車男について書いてたし、すごくタイムリーな出来事だったというのに。



すまない、あの濃過ぎるオヤジに対して喝を入れようなんて考えは全然頭に浮かんでこなかったんだ。



エルメスのティーカップなんて、夢のまた夢さ。

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